売掛金無事回収したぞ!(後編「法的手段の穴」)

昨日に引き続き売掛金回収秘話(?)です。
前編がまだの方はまずそちらからお読みください。

売掛金無事回収したぞ!(前編)
以前、こんなエントリーをしました。 昨年末から今年の年始にかけて、小さい会社(1人社長のOさん)の仕事を手伝いました。 しかし、仕事が完了して作業費を請求しようとしたら音信不通になってしまったのです。 電話...

被告のできる技

この文章を悪人に見られ悪用されるリスクを抱きながらも、原告側も知識を持たないと痛い目に合うのであえて書きます。

悪用厳禁!!!

支払督促のリスク

相手が強敵であれば、

  1. 裁判所に申立書を提出(私)
  2. 申請を受理(裁判所)
  3. 居留守を使って支払督促受領しない(Oさん)
  4. もう一回送付してもらう。(私、裁判所)
  5. 居留守を使って支払督促受領しない(Oさん)
  6. 付郵便送達のための準備をする(住民票の取得、調査)
  7. 付郵便送達実行(私、裁判所)
  8. (受け取っても受け取らなくても受け取ったことになる)異議申し立てはしないけど、支払わない(Oさん)
  9. 仮執行宣言の申立て
  10. 申請を受理(裁判所)
  11. 仮執行支払督促を受領※さすがに一発で受け取って欲しい(Oさん)
  12. 異議申し立てをしない(Oさん)
  13. 強制執行の申し立て(私)
  14. 銀行に差し押さえ

といった、面倒な手順を取る羽目になると書きました。

「12」での異議申し立ては被告にとって面倒なものになるので、そこまでいけたら原告としては悪くない結果ですが、「8」において異議申し立てをされると今までの「7」までの労力と時間が一気にパーになってしまうのです。

「8」の段階で異議申し立てをされると、通常訴訟に移行します。これは、少額訴訟ならともかく、通常訴訟であれば弁護士にお願いしないと大変な苦労になるので弁護士費用もかかります。

ちなみに基本的に、弁護士費用は勝訴時に相手に請求することができません

着手金だけでも十数万はかかるようです。私の場合はこれだけで赤字です。

相手がこれをわかっていたら、私が訴訟取り下げすることを見込んで異議申し立て(通常訴訟に移行希望)する可能性もあります。

であれば、支払督促をやめて少額訴訟で挑めばいいかというとそうでもありません。

少額訴訟のリスク

少額訴訟は1日で終わらせなければなりません。そのため証拠などが足りない場合は負ける場合もあるでしょう。私の場合は契約書を結んでいなかったので少し自信がなかったです(メールや証言があるので通常訴訟では勝てる内容だとは思いますが)。

また、被告は少額訴訟を拒否することもできます。その場合は通常訴訟をするしかなくなります。
支払督促時と同様、相手がこちらの出方を予想して悪知恵を働かす可能性もあります。

通常訴訟へ移行してしまえば、弁護士費用の関係でこちらは諦めるしか手段がなくなります。時間とお金が無駄になります。

売掛金が回収できないだけであればプラマイゼロですが、訴訟が無駄になればマイナスですからね。。

勝ったところで…

支払督促や少額訴訟で仮に勝ちを取れたとしましょう。

その後、相手が支払に応じない場合でも財産の差し押さえをすることができます。

しかし、財産の差し押さえは簡単ではありません。

私の「じゃあ、差し押さえよろしく!」という一言で、裁判所や国が差し押さえをしてくるわけではありません。

行動するのは自分です。差し押さえの多くは預金差し押さえですが、相手がどの銀行のどの支店に口座をもっているか自分で調べなくてはなりません。

今回、私は1つの口座を把握してはおりましたが、おそらく他にもあっただろうし、そっちに移動されてしまっていてはなす術がありません。

そうなってしまったら、ここまでたどり着いたにも関わらず泣き寝入りするしかありません。

泥臭い方法で対応

訴訟費用の無駄払い泣き寝入りは絶対に悔しくなると思ったので、司法に頼ることはしませんでした

最終的に回収はできたのですが、協力してくれた方(間に入って仕事を紹介してくれた方)には「執念だね(笑)」と言われました。

1回目の事務所訪問

事務所にいることはなんとなくわかっていたので、事務所に行きました。
さすがに1人ではいざ会えた時に怖いので、仕事を紹介してくれた人など計3人で向かいました。

チャイムを鳴らしましが、出ませんでした。
私なら部屋の中にいても居留守を使いますので予想通りの結果です。

数時間、探偵のように出入りがないかを遠くから見張りましたが成果は交通費分マイナスで終わりました。

家族に訴える

敵は単身赴任していたので家族は地方にいました。

色々ググっていたら、敵の配偶者も地方でビジネスをしてるようで、また自宅の住所もわかってしまいました。

そこで私は家族に向けて手紙を送ることにしました。
一応、優しい文章にしました。

ちなみに、郵便は「特定記録」を使いました。

特定記録 - 日本郵便
特定記録では引受けを記録するので、確実に郵便物をお届けしたいときにおすすめです。当日中の再配達も行います。

値段も基本送料に160円のプラスだけで済みますので、宛名と住所が間違っていなく、ポストに投函された事実がわかればよかったので目的にはピッタリでした。

無事に配送はされたようですが、数日経っても音沙汰なし。
家族ぐるみで最低な人間というのがわかりました。

2回目の事務所訪問

いよいよフィナーレです。

電車賃をわざわざ使いたくなかったので、事務所近くまで用がある時にだけ寄ってみようと考えていました。

1回目の訪問から約1ヶ月後のことです。
私も妻も、敵の事務所付近にそれぞれ同じ時刻に用事ができ、お互いの用事が済んだら待ち合わせして行ってみよう、と話をしていたのです。

もちろん前回のことがあるので、私も妻も大した期待をしていませんでした。

チャイムを鳴らしました。
もちろん出てきませんでした。

「はぁ、今日も無駄足だったか」と帰ろうとしました。

事務所の近くには、敵のおすすめの食事処があります。
働いていた期間は毎日、そこで食事をしていました。

そして、帰り際、ふとそこを覗いてみました。
中途半端な時間だったのでお客さんは1人でした。

その1人が、そっくりなんです!!!

後頭部しか見えなかったので確信はなかったですが、出てくるのを待とうと思いました。

敵はこちらには気づいていません。
ケータイを触っていたので電話をかけてみました。
しかし、ビクともしませんでした。
「あ、別人か…」

と諦めていた頃。

ご本人登場!!

私と目があった時の、相手の「あっ、、、」という表情は忘れられません。

そして私は人生で初めてあるものを見ました。

本気の土下座
です。

これはあまり気持ちの良いものではありませんし、完全に周囲の人から変な目で見られました。

本人は「お金がないんです、、」と逃げようとしてましたが、私の怒りはピークです。

外食する金

と一喝したらぐうの音もありませんでした。

その後、1回目の訪問に協力してくださった人達に来てもらうことになり、本人自ら「事務所に現金はないのでコンビニに行く必要がある」と言ってきたので(一切の恐喝はしていません)、私と紹介してくれた人との3人でコンビニに現金を引き下ろしに行きました。

2対1だったので、私たち2人組みをお金を下ろさせている悪者という風にコンビニ店員さんは思ったでしょう。

2つの口座から下ろしていたみたいで本当にお金がないようでした。

ということで私の売掛金回収は無事に幕を閉じました。

まとめ

このような経験はあまりないと思いますので、「いい経験ができた」とポジティブに思うようにしようと思います。

  • 仕事をする前に契約書をちゃんと書く
  • 人を簡単に信じない

自分を守る術は大切です。

今回はたまたまラッキーだっただけです。
一つでも条件が違ったら、今も悔しい想いをし続けたことでしょう。

この世界には不思議な力が働くときがある

というのも同時に感じました。

二日間に渡る長い文章をお読みいただきありがとうございました。

法律的な部分は私の知識が間違っている場合がありますので、参考にしていただく場合は別の文献などで必ず調べてください。
また、不備があればコメントにてご指摘いただければ幸いです。

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